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2010年07月 アーカイブ

海の資源 2

彼のいわんとするところは、それらの層をどのように読み取っていくかではなく、石油や天然ガスが存在する可能性の高い「構造」とは何かを教えてくれようとしているのです。


実際、それははっきりと眼に見えるものなのです。


ほとんどの地層が、多かれ少なかれ、水平に積み重なっているなかで、彼はある箇所を指さし、そこだけが何か大きな力によって傾斜していて、結果として突起しており、その内部に石油が埋蔵されている可能性があるのだと説明してくれました。


このチャートには、まだまだ隠れた「構造」が見いだせるのだが、いずれも深すぎるか傾斜が激しいかで、実用性がないのです。


「北海のすべての岩盤は、約1億4000万年前から在るものです」、彼はそういって「ですから、古さとか新しさとかいった議論は起こりません」。


時間の尺度は私たちの想像を超えるのです。


次に彼は、石油が生成されるために重要なことは、非常に長い期間、つねに摂氏100~150度の温度に保たれることが必須条件であると説明しました。


海底の土の温度は、水深やその地層のタイプによって異なり、連続している地層の堆積物の質によっても変わるので、地質年代からこうした条件を調べ出すのは、とても難しい作業なのです。


現代のコンピューター・プログラムで、岩盤の温度を再現してみることは可能ですが、私の印象では、文明の利器よりは、地質学者の経験と勘に頼ったほうがよっぽど確かな気がしました。

海の資源 3

もしも「構造」が見つかり、それが条件に適した温度で保たれていたであろう岩盤であるなら、「われわれは、油井の掘削を勧めることができます」と彼は言いました。


「掘削作業は、とても金のかかる仕事です」。


彼は続けて、「しかし、たとえ掘ってみて、それが空であったとしても、一回の掘穿で、思ってもみないような情報が出ることがあるので、われわれはあえて蓋を開けてみることを勧めるのです」。


地震学的側面から地質学者が学べるのは、部分的な青写真にすぎません。


掘削して、サンプルが採取され、そこで初めて予測が正しかったのかどうか検証されるのです。


「60年代半ばの北海の状況は、こんな感じだったのです」と彼はまとめました。


地震チャートは、可能性のある「構造」を数多く示していましたが、掘削は一度として行われず、したがって本当に石油があるのかどうか誰もわからなかったのです。


しかし、いざ実行に移るのには、可能性だけで充分でした。


数か月もしないうちに、イギリス、ノルウェー、ドイツ、デンマーク、そしてオランダは、彼らの沿海に、どれほどの石油が隠されているかを査定するために、石油会社各社を招きました。


しかし、それが進行する前に、彼らはパイを分割しなければならなかったのです。


むろん、言うは易く、行うは難しではありましたが。

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